VTuber用Live2Dモデリング・イラスト外注の相場単価と各種手数料ガイド
はじめに:VTuberモデル制作の2つの工程
VTuberとして活動するための「Live2Dアバター」を制作するには、大きく分けて2つの工程が必要です。
- パーツ分けイラスト制作: 目、口、髪、輪郭などを別々のレイヤーに分けてキャラクターを描く工程(イラストレーターが担当)
- Live2Dモデリング(リギング): 描かれたパーツに骨組みを入れ、専用ソフト(Live2D Cubism)を使って動くように設定する工程(モデラーが担当)
これらを1人で両方こなすクリエイターもいれば、それぞれ別のクリエイターに外注するケースもあります。 本記事では、依頼主(VTuber志望者)とクリエイターの双方に向けて、現在の相場単価と、取引プラットフォームを利用した際の手数料について解説します。
工程別の相場単価(目安)
クリエイターの実績、知名度、モデルのクオリティ(どこまで滑らかに動かすか)によって価格はピンキリですが、一般的な個人間の取引相場は以下のようになっています。
1. パーツ分けイラストのみの相場
- 初心者〜中級者: 30,000円 〜 70,000円
- 上級者・有名絵師: 100,000円 〜 300,000円以上
※全身を描くか、バストアップのみかによっても価格は変わります。パーツ分けは通常の1枚絵よりもレイヤー構成が複雑で手間がかかるため、通常の立ち絵イラストの1.5倍〜2倍の価格になるのが一般的です。
2. Live2Dモデリングのみの相場
- 簡易モデリング(目パチ・口パク・呼吸など最低限): 20,000円 〜 50,000円
- 標準モデリング(XY軸の顔の傾き、髪の揺れなど): 60,000円 〜 150,000円
- 高可動域モデリング(全身の立体的な動き、特殊表情など): 200,000円 〜 500,000円以上
3. イラスト+モデリングの一括依頼(フルセット)の相場
1人のクリエイターが両方を担当する場合、セット価格として少し割安になることもありますが、基本的には両方の合計額に近くなります。
- 一般的な相場: 80,000円 〜 250,000円程度
取引に使うプラットフォームと手数料の落とし穴
VTuberモデルの依頼は数万円〜数十万円と高額になるため、トラブルを防ぐためにも「ココナラ」や「nizima」「SKIMA」といった仲介プラットフォームを通すのが安全です。 ただし、これらのプラットフォームは手数料が高めに設定されているため、クリエイターは手数料分を考慮して価格を設定する必要があります。
ココナラ(coconala)の場合
VTuberモデルの取引が最も活発なプラットフォームの一つです。
- 手数料: 22%(税込)
- クリエイターの手取り例: 100,000円で受注した場合、手数料22,000円が引かれ、手取りは 78,000円 になります。
nizima(ニジマ)の場合
Live2D社が公式に運営している専用の販売・オーダーメイドプラットフォームです。
- 手数料: 10%(オーダーメイドの場合)
- クリエイターの手取り例: 100,000円で受注した場合、手数料10,000円が引かれ、手取りは 90,000円 になります。
※nizimaはLive2D特化のため機能が充実していますが、知名度の点ではココナラなどの総合プラットフォームに分があります。
直接取引(銀行振込・PayPayなど)
手数料が一切かからず手取りは100%になりますが、「支払ったのに納品されない」「納品したのに支払われない」という詐欺リスクが伴います。 初めて取引する相手や、実績のないアカウント相手の直接取引は非常に危険です。信頼関係が構築できている相手とのみ行うべきです。
クリエイター向け:手数料を含めた価格設定の考え方
もしあなたが手元に「10万円」欲しい場合、ココナラ(手数料22%)ではいくらで出品すればよいでしょうか。
計算式: 目標手取り額 ÷ (1 - 手数料率) = 設定すべき価格 例: 100,000円 ÷ (1 - 0.22) = 約 128,205円
つまり、約13万円で価格設定をしておかないと、手取り10万円は達成できません。高額案件ほどパーセンテージによる手数料負担は大きくなるため、プラットフォーム選びと価格設定は慎重に行う必要があります。
PochiToolの比較計算機ではFANBOXやSkebなどを中心に扱っていますが、基本的な「手数料引かれ後の金額」を意識する考え方はすべてのプラットフォームで共通です。自分の技術に見合った正しい手取りを得られるよう、手数料の仕組みをしっかり理解しておきましょう。